2019年2月19日火曜日

古事記と高島神社

私にしては珍しい事だが昨夜は岡山泊まりであった。是非ともこの機会に訪ねたい所があった。それは岡山市の「高島神社」である。今から凡そ2670年程前に 「カムヤマトイワレビコ 」(後の初代神武天皇 )がこの地に8年間も滞在したと古事記には書いている。その神社が高島神社なのである。最も高島の地は色々な所にあるが吉備の国なことだけは間違いあるまい。何しろ2600年以上前の話で住民調査ではないのだから細かいことは言うまい。


 
 

高島神社、素晴らしい場所にひっそりと佇んでいた。何故この地にイワレビコは8年も滞在していたのか、勝手な想像だが、気候温暖、海の幸、山の幸に恵まれ、日向の地を出て疲労困憊している将兵の休息と「大和」を目の前にして船団の整備、武器の準備に時間がかかったのであろうか、超古代史に思いを馳せるのはこれまた楽しいものである。


昨日、トンボ制服の会社を訪問したが古事記にはトンボについて面白い記述がある。神武天皇は大和の地で即位された時に海道東征の途中で余りにも多いトンボ(蜻蛉)に驚かれ、日本の国を「秋津洲」と表現されたが、この秋津こそトンボのことである。確かに我が国は世界の国で最もトンボが多い国(秋津州)である。古事記にはもう一つ蜻蛉に関わる面白い話があって神武天皇から数代あとの5世紀の雄略天皇の時代に天皇がアブに刺されたがそれをトンボがあっという間に捕えたとあり、天皇は歌にまで詠まれている。
いずれにしても高島神社のご創建は神武天皇の御代で、皇紀2600年、昭和15年に文部省は神武天皇高島宮伝説の地と官報にて定めた。この時の天皇は昭和天皇で124代、今上陛下が125代で、この御代も後2ヶ月で御代替りとなり、126代目の天皇陛下が御即位される。ちょうど節目の時に初代の神武天皇海道東征の道筋を訪ねることが出来て幸せであった。