2023年5月5日金曜日

4月30日記念式典③世界チャンピオン、女子空手道選手による「団体形」の演武

 今回の式典、すべてのプログラムの中で、完全に「見せつけた」のは次の空手道演武である。奉祝祭の「舞楽」も実に見事であったが、それでも尚この女子3人による「形」の演武は見ている人々を惹きつけ、感動を与えた。この様子を見ていた私は内心「我が意を得たり」とほくそ笑んだ。彼女たちは昨年11月、まだ高校3年生の時にトルコで実施された第12回世界ジュニア&カデット部門の21歳以下の空手道選手権大会で見事に優勝した浪速高校女子空手道部の選手たちである。この演武を見ただけで今の浪速をすぐにご理解頂けると思ったのである。

 優勝し、凱旋帰国した運動部の競技は、(そうは言っても殆どが空手道部なのであるが)その選手たちの演武を「浪速武道館」にて拝見するようにしている。その時に3人の演じた形が「美しく、力強く」大げさに言えば「女性の時代の到来」を強く本校でも感じた。それは感動に近いものであった。「そうだ、これを式典に入れたい、これを御覧頂くだけで共学の浪速」が言葉は要らずとも、お分かり頂けると考えたのである。私は隣にいた高校校長にこの演武を来年4月30日の式典でご披露できないか検討するようにお願いし実現したのである。先の東京オリンピック空手道競技のコーチに就任し今や全国的に名の知られた監督今井先生の育てた女子の空手道の選手である。必ずや彼女たちは式典でも見事な技を見せてくれると信じていたが、彼女たちはその期待に見事に応えてくれ、私は歓喜した。 


後刻始まった祝賀会会場でも私のテーブルで主賓となる方々は言葉を尽くして「素晴らしかった」「感動したね」「あの寸止めが胸に突き刺さった」等々と称賛の嵐であった。常日頃は余りお話が少ない神社本庁の田中総長は最初から最後まで空手の演武ばかりのお話で、「生まれて初めて女性の空手道を見た」が、あのような迫力あるものだったのかと言われていた。あの強烈な演技は御覧頂いた方々全てに後々まで記憶に残るものとなっただろう。 



選手のお名前は神嵜美桜、福岡夢心、清水彩瑚さんでお名前からして素晴らしいではないか。読むのには相当な漢字の知識が要らないか?親御さんの娘さんへの愛情を感じる。司会進行を務めてくれた三浦早絵先生は選手たちを紹介する時「このような素晴らしい後輩を持てて大変嬉しく誇りに思っています」と話していたが、彼女もまた本校を私が入学を許可し卒業証書を手渡した女性である。後述するがこれまた祝賀会で多くの人々から「プロのアナウンサーみたい」と彼女もまた多くの称賛の声を得ていた。そういえば舞楽を演じたのも女子生徒OBであり、浪速学院は今や「女生徒の時代」にあると言っても過言ではない。そういえば今日は5月5日端午の節句であり男の子の日だ。「男子生徒よ、もっと頑張れ!」