今日は一転して温暖な天気になった。何か浪速学院浪速高校の1次入学試験の学力試験と採点業務が無事に終わったことを寿いでくれているようだ。今日で「山場」は通り過ぎたが、世の中の3連休を横に見ながら今日も高校入試の作業は続いた。まず今日は9時00分から拡大校務運営委員による「合否判定会議」を持った。その昔は全教員が出席する職員会議の形であたったが、私が強く主張し止めさせ、校務運営委員だけの会議にした。「学年、分掌、教科の代表教諭」が出る会議にわざわざ全員が出席する必要はない、「司、司に任せよ」という私の考えである。そうでもしなければ教員の負担軽減など進む筈はない。全員参加は学校に今でも根強く張っている文化で「私も一票、皆で決めた!」という間違った平等性、公平性だと思う。今年入って来た新人の先生が全てを理解した上で判断できるほど合否判定は易しいものではない。
合否判定が終了すれば受験生に伝えなければならない。実はこれが細心の注意を要する「大仕事」で、もし宛先を間違って送ったりすれば「個人情報保護」の観点からアウトである。そのようなことが発生すれば、浪速高校の信頼は地に落ちる。「合否通知封入作業」こそ私は最後の最重要な業務だと考えている。個人宛合否通知、中学校宛合否通知、必要な場合は塾宛合否通知を3区分ある。受験生が2000人を超えているから封筒の数だけでも膨大なのである。それに「特待生通知文」などもあるからこれなど入れ間違ったら走り回らねばならない。加えて通知書や封筒など折れたり、汚れていたら受ける側も気分を害する。中にはご家庭のおばあちゃんが孫の合格通知を押し戴いて神棚に供えるという話もある位だ。
教職員の緊張感ある仕事で作業は捗り、何と11時30分には封入作業が終わった。受験者数と封筒の数が「一発でぴったり」と合致した。素晴らしい。15時頃、近隣の郵便局員が現金輸送車みたいに車で封筒を取りに来て頂くまで防火金庫に保管しておく。特に冬場は火災も多く、管理を厳重に行う。郵便局に手渡せばこれで「一貫の終わり」となるかと言えばそうはならなく、「18時にWEBでの発表」があり、来週の「17日に1.5次入試」、「24日にコロナ対策2次入試」と更に入学試験は続く。本当に「長丁場」で大変だがこれも「私立の宿命」であり日本全国の私立高校で大なり小なり似たような事をしているから、特段本校が変わっているわけではない。
次のポイントは今日、合格者通知を出した生徒の内、公立高校との併願者がどれくらい本校に戻ってくるか、業界言葉で言えば「併願戻り」の数だ。これは併願先の公立高校の募集人員と応募者の数から自ずと決まってくる。運悪く公立の試験を失敗した生徒が併願戻りである。専願と内部生の数は今日の合否判定で決定した。過去新記録の数値であり、早速18日には登校して貰い、「制服採寸」などの準備作業がある。次は公立高校の合格発表日となる3月17日に全てが定まる。その日まで我々は悠然と待機しているが、心豊かに落ち着いて待っておける状況が嬉しい。4月5日の中高合同の入学式は「軽く1000人を超える入学者で体育館は熱い熱気」に包まれるだろう。全てが教職員の頑張りのお陰である。本当に「良い教職員が揃った学校」になったと思う。