2023年2月20日月曜日

新しい職位「上席指導教諭」の創設

 1月の中学校入試、2月の高等学校入試が全て終わった。何れも「新記録の数値」が出て、令和5年度も良い状態でスタートが切れることに「安堵」している。先週の土曜日から高校は「学年末試験」が始まり、今日からは中学校のそれが始まった。全ての重要な行事が3月末に向けて着々と進んでいる。後は「4月30日の開校100周年奉祝祭」だ。全教職員が一致協力してこの「お祭り」をミスなく大成功させねばならない。3月1日にはご案内状を出す方向で進めており、「神社前、体育館、天空レストランの舞台の設定」も本日定まった。全天候型で「映像と音響で伝える浪速100年の歴史」だ。先人と今を生きるご関係の皆様に感謝を表す一大イベントである。 

ところで組織にとって最も重要な「来年度の業務執行体制」であるが今日の「校務運営会議」でメンバーに告知し、続いて「臨時職員会議」をもって全教職員に知らしめた。その内容は徐々に明らかにしたいと思う。まず来年度以降「校務運営委員会」の名称を「校務運営(分掌長)会議」に改める。その前に行う「安全衛生保健委員会」はそのままの呼称で良い。委員会は昔の名残であり今や分掌については「部」であり委員会ではない。このようにして少しづつ、「名と形」を改めて行くことは案外と重要なことである。校務運営会議と職員会議は理事長・学院長の所管であり、進行役は校務運営会議を中学校教頭、職員会議は高校教頭とした点は今まで通りである。 


併せて今日、私は本学院に「新しい職位を設ける」ことを校務運営会議と職員会議で発表した。それは「上席指導教諭」である。従来スタッフ職として「管理補佐職としての職分で指導教諭」は有ったのだがその上位職として「管理職としての指導教諭の上席」としたのである。管理職扱いではなくて「まごうことなき管理職」である。本校最初の上席指導教諭に保健体育科のY先生に就任して貰う。組織には民間企業を主体に「ラインアンドスタッフ (line and staff) 制度」が定着しており、学校にもこの形はあるが、私は開校100年の節目で明確にすることにした。ラインとは「校長、教頭、教頭補佐、学年主任、担任の縦筋がライン」である。しかし学校運営には「横串しとして分掌」が極めて重要な役割を果たしている。本校で言えば総務、教務、進路、生徒生活指導、保健体育、ICT推進部、情報企画等である。これらがスタッフ職である。 


学校と言う組織は「縦糸と横糸」が見事に連携プレーされている独特な組織形態であるが、一見華々しいライン職の校長や教頭に全ての先生が就けるものではない。縦系列ではないが教科指導、先輩教員として後輩教員の指導や相談など立派になされるスタッフの先生方は少なくはない。相当な経験を踏んだベテラン教諭になって誰からも「一目も二目も」おかれる教諭はどの学校にも存在するものである。私は指導教諭を創設した時から生徒数の多い高校側に校長を補佐する管理職としての上席指導教諭の創設を考えて来た。今ようやくそのような人物を得たことが嬉しい。上席の仕事は校長からの依頼や指示、一般教諭からの相談などを受けて、組織内に「やんわりと霧雨の如く何でも指導助言でき、受けられる職位」と考えて良い。 





不安はラインの指示命令系統に差しさわりがあるなどの意見があるかも知れないが、そのような人物を上席指導教諭に当て嵌める筈はない。ラインとは業務の遂行に直接かかわるメンバーで、階層化されたピラミッド型の「命令系統」を持つ。それに対しスタッフは、専門家としての立場からラインの業務を補佐するが、ラインへの命令権を持たない。元来は軍隊で生まれたモデルで、軍隊ではスタッフのことを参謀と呼ぶ。分かり易く言えば上席指導教諭は組織の参謀長かも知れない。ラインのみからなる組織に比べ指揮官が過負荷になりにくく、またライン的な命令系統を保ったまま専門的な助言を生かせる職位である。Y上席指導教諭に大いに期待致したいと思う。年俸は管理職として当然アップする。