「節分(せつぶん、せちぶん)」の今日は、「中学2月特別選抜入試」があり、これで「中学入試は全て終わった」ことになる。長い道のりだった。1次A,一次A選抜、1次B、1次B選抜、2次、そして今日の2月特別選抜で6回目となった。高校などは10日の本試験と17日の1.5次の2回だけだから、如何に中学入試は気を遣っているか分かる。8時からの朝会に出て志願者は少ないがしっかりとやるように指導した。節分は各季節の始まりの日(立春・立夏・立秋・立冬)の前日のことで、「季節を分ける」ことも意味している。今日を境に私は中学入試から高校入試に力点が移る。府内で私立中学を保有している学校法人は60校程度だが私は思う。確かに「義務教育」として公立中学は重要な社会の公器だが、私立中学もその「存在意義」は大きい。私立中学校の「営為」は苦労はあるものの、その分「教育活動の醍醐味」を感じることが出来る。2月入試の結果、3人の合格者が出た。これで総計148人と言う大記録の入学者となる見込みである。
昨年が133人の入学者だったから148人という数値の大きさ、凄さを私立中学関係者は良く、良くご存知だと思う。大正12年、今から100年前に旧制浪速中学が開校して節目の100年目にこのような数値を与えて下さったのは、ただただ「ご神恩」。感謝、ただ感謝である。昨日の職員会議でも私は言葉を尽くして関係者の労を労った。昨年の4月、2年続けて入学者が減少した状況に驚き慄いた私は「大声」で檄を飛ばし、創立100年目で更に減少しない為に「入試広報の組織の強化」を図った。その結果が本日出たのである。素晴らしいのは理事長の問いに「ちゃんと結果を出した教職員」である。臨時ボーナスを支給しなければなるまい。3月理事会に諮ってみようと思っている。
人間、頑張れば報われることを我々は示した。浪速中学校の存在意義は大きい。なにより6か年間、本校で学んでくれるのである。成長過程にある子供たちが大きく成長する6年間、学校教育に関与する苦労と充実感は何事にも代えがたい。「中高一貫の形」が少子化の進展の中では格段に重要性を増してくる。単に高校オンリーだけではなくて中学、高校と有している所はこれからは「強いぞ!」と今日は叫びたい。高校は今や入学者数が2年連続で800人台という大規模な私立高校になった。しかし足を速めて迫りくる少子化の中でこの状態が何時までも続くと思わないほうが良い。然らば「中学生を増やせよ!」なのである。その為に「真新しい大きな中学校校舎」を作るのだ。
ほぼ週に数回の設計打ち合わせをゼネコンの南海辰村建設さんと行っている。NS館は工事が順調に進んでおり、特段の課題はないが、引き続いて4月以降に着工する「新中学校棟」の設計打ち合わせがまさに「佳境の時」を迎えている。最終設計の段階に来ており、今議論を重ねているのが建屋入口、すなわち「建物の玄関」と「エレベーターの配置場所」、それに男女兼用即ち「ジェンダーフリー・ユニセックス用トイレット」の設置と場所だ。間違いなく近い将来は学校においてもこのようなコンセプトが当たり前の時代が来よう。私はまずこの新しい校舎で第一号となるトイレを設置する積りである。当然障害を抱えている人も包含しての形であるべきだと思っている。時代は変わる、先手を取らねばならない。